2018.09.29 J-REITとの比較からみる不動産投資のメリット
J-REITも不動産投資や株式投資と同じ「投資」の一種であり、特に不動産投資を検討している人は興味を惹かれると思います。
今回は、そんなJ-REITについて詳しく解説していきます。
J-REITの仕組みの買い方は株式投資と同じです。上場しているREIT(株券のようなもの)を購入し、そのREITを売却するときの売却益、もしくは分配金(配当のようなもの)を得ることで利益を得ます。
そのREITを発券しているのが、投資法人という不動産運用のみに特化した法人です。投資法人は、投資家から集めたお金で不動産を購入し、その運用を外部に委託します。そして、その不動産から得た運用益(主に賃貸収入)を投資家に分配するという仕組みです。
イメージとしては、多くの投資家が資金を集めて不動産を買い、その運用を投資法人に任せるというイメージです。間接的に不動産を所有しているとも言えるでしょう。そして、そこから得られる賃貸収入を、出資した分(所有しているREITの金額)に応じて分配されるという仕組みになります。
不動産投資は家賃収入をメインにしており、J-REITの分配金も元は家賃収入がメインです。そのため、J-REITは売買益よりも分配金からの収益を目的に所有している人が多いでしょう。
さて、そんな不動産投資とJ-REITの違いは、字義的には「実物資産であるか、証券であるか」ということになります。が、本質的な違いは「融資を引っ張ってこれるかどうか」。これに尽きます。どういうことかというと、不動産投資の場合は、自己資金を入れて融資を引っ張ることによって不動産を取得します。
たとえば、300万円の自己資金で3,000万円の不動産を取得することもできます。このように、少ない自己資金で大きな資産を得ることを、レバレッジ効果が高いと表現します。このレバレッジ効果の高さが不動産投資の大きなメリットと言えるでしょう。
一方、J-REITは上場している証券を購入するので、融資で得た資金を投下するわけではありません。数万円規模から投資を行うことは可能ですが、その数万円はあくまで自分の資金です。
このように、レバレッジ効果を得られない点が不動産投資と大きく違うので、この2つの投資の大きな違いが「融資を引っ張ってこられるかどうか」というわけです。
ただ、J-REITは証券なので売買しやすいですし、一定の条件を満たすことで投資法人は非課税になります。つまり、法人税がかからないので、家賃収入を投資家へ還元しやすく、利回りが安定しやすいというメリットがあります。
一方、不動産投資もレバレッジ効果は高いですが、管理コストや修繕コストなどが発生するというデメリットもあります。
このように、不動産投資とJ-REITは色々と異なる点が多いので、それぞれの特徴を掴んで、どちらの投資が自分に合っているかを検証してみましょう。