ただ、管理を委託するにもお金がかかり、その金額次第で収支は変わる上に、管理会社によって管理の質も異なります。そこで今回は、管理会社の相場や見極めるポイントを解説していきます。
管理料の相場と見積もり
管理会社に支払う管理料は、管理会社によって異なります。相場としては、月額家賃の3~10%程度と思っておきましょう。ただし、10%まで管理料を徴収するときは、「空室保証」など特殊なプランのときくらいで、共用部の掃除や家賃回収代行など、一般的な管理であれば月々家賃の3~6%くらいです。
管理会社の見極め方の詳細は次項で解説しますが、とにかくたくさんの管理会社に見積もり依頼することが重要です。複数の管理会社を比較することで、どの点に優位性があり、どの管理会社が自分にとってベストかが分かってきます。
物件の見極めは、自分自身も住まいに住んでいるので何となくイメージができると思います。しかし、「管理」の視点で管理会社を意識する機会は少ないと思うので、たくさんの管理会社を比較し、見極める「目」を養いましょう。
管理会社を見極める
管理会社を見極めるときには以下を重視しましょう。
・実績
・地域性の強み
・客付けの強み
まずは、管理実績のチェックです。管理戸数の多さは、そのまま管理会社のノウハウにつながります。また、そのノウハウは管理人や清掃の質、トラブル対応の柔軟さなどにつながっていく要素です。そして、その実績の中でも「どのエリアで管理している実績が多いか?」は注目すべきです。
というのも、地域によって顧客の特徴がありますし、地域間で管理している物件の色々な情報を共有できます。たとえば、修繕計画の内容はエリアによって異なります。そのため、自分の管理して欲しいエリアの実績が乏しいと、精度の高い修繕計画にならないかもしれません。
また、建物の管理と客付けを一体で行う会社などは、「客付けをしている店舗数が多い」など、客付けに関しての強みもチェックしましょう。店舗数が多ければ店舗間で顧客を紹介し合えるので、客付けできる確率は上がります。このような「客付けに強みがあるか?」という点も管理会社を見極めるポイントです。
自分が住んだことのある管理会社を選ぶ
管理会社を比較したところ、どうしても迷うのであれば自分が住んだことのある住まいに関して、以下の点を思い出してみましょう。
・共用部は常にきれいであったか?
・住人に対して注意喚起や告知などをしていたか?
・問い合わせに対してスムーズに対応したか?
上記に不満があったということは、自分の建物で管理を委託したときに、住人が同じことを思うかもしれません。質の悪い管理は、空室率と退去率を上げてしまうので、オーナーとしては見過ごせない点です。逆に上記に満足していれば質の高い管理会社なので、その管理会社に委託することも視野に入れてみましょう。