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3点ユニットバス物件を「ないわ〜」と考える不動産投資家に告ぐ

3点ユニットバス物件とは、トイレ・洗面・浴室がセットになっている物件です。イメージはホテルのユニットバスのような仕様になっており、このような物件は確かに人気がありません。

しかし、3点ユニットバス物件というだけで「ないわ~」と思っている投資家のあなたに言いたいのは、「人気がない=投資物件としてはダメ」という単純なモノではないということです。今回は、その点について詳しく解説していきます。

 

3点ユニット物件の実情

冒頭でいったように、数ある物件の中で、人気の無いタイプの物件として「3点ユニット物件」が挙げられるのは事実です。賃貸物件のポータルサイトなどを見てみると、「風呂・トイレ別」などの条件がわざわざあるほど、この点を気にする人は多いのでしょう。

やはり、「水回り」という毎日使う衛生面を重視する場所なので、ユニットではなくセパレート(分かれているタイプ)が良いと思う人が多いです。少し昔は、逆に「ホテルのようだ」と人気があった時期もあったようですが、今はそのような話はほとんど聞きません。
 

ユニット物件のチェックポイント

ユニット物件には以下のように2種類が存在します。
1.浴室&洗面所がユニットでトイレだけがセパレートのパターン
2.浴室・トイレ・洗面が全てユニットのパターン

全ての物件にいえる話ではありませんが、1の方が賃料は高くなる傾向にあります。
 

投資家が3点ユニット物件を敬遠する理由

そもそも、3点ユニット物件が投資家に不人気なのは、まず「物件のスペックが低く競争力が低そう」という点です。「3点ユニット」の物件で、仕様・設備が高い物件は極めて少ないです。つまり、3点ユニット物件の時点で、全体的にロースペックと見なされます。

そうなると競合物件に負けてしまいがちなので、実際に家賃を1万円以上安く設定することも多いです。そのため、収益も減りますし、客付けも難しい、さらには広告をたくさん打たないと集客できないという、大きなデメリットがあるので不人気物件となりやすいです。

また、3点ユニット物件をリフォームしてセパレートするのは大がかりな工事になります。そもそも、3点ユニットにする理由は空間の節約なので、セパレートにするなら居室部分を削る必要があるのです。そうなると、さらに物件も魅力はなくなるので、基本リフォームすることは不可能でしょう。
 

本当に3点ユニット物件は利益を生まないのか?

さて、つらつらと3点ユニットのデメリットを書きましたが、冒頭でいったように、それだけでNGと見なしてはいけません。実は、収益性の高い物件を取得するチャンスを逃しているかもしれません。

というのも、設備・仕様は人によって求めるレベルが異なるからです。特に、都心に近い物件であれば、ユニットでも良いと思うかもしれません。また、単身男性がメインターゲットであれば、女性をターゲットにするよりユニットへの抵抗は小さいでしょう。

このように、エリアとターゲットによっては、3点ユニットでもさほど問題ない場合もあります。そうなれば、「賃料はそこまで下落せずに安く物件を手に入れられる」という、掘り出し物件になる可能性もあるのです。

3点ユニットのデメリットのカバー方法

また、3点ユニットのデメリットは以下でカバーできます。
・家具などにこだわり貸し出す
・ターゲットの変更
・老朽箇所の修繕

まず、家具を備え付けにして、お洒落な雰囲気にします。それによって、ロースペックの印象を払拭するというわけです。また、ターゲットを単身男性や、都心に勤務する会社員に振り切り、それに応じたデザインなどで集客力を高めます。

そして、そのターゲットを見越した上で、老朽化した部分を修繕して「リフォーム済み物件」として貸し出す方法もあります。しかし、その際はターゲットを見越した上で「意味のある修繕」を行いましょう。

他の投資家が思うデメリットを強みに

不動産投資では、他の人と同じように投資をしたからといって成功できるわけではありません。スタンダードな物件ほどリスクも小さくなりますが、同時に収益も小さくなりがちなのです。

そのため、実は今回紹介した3点ユニットのように、他の人が避けるような物件などが実は成功の鍵なのかもしれません。ただし、そのような物件を選定するときはターゲット選定を見誤らないようにしましょう。